谷亮子さんが感慨、引退後初めて柔道女子代表合宿で講演「パリでも金、やっパリ金」“ヤワラ節”に阿部詩ら五輪代表も感銘

 柔道女子日本代表の強化合宿で講演を行った谷亮子さん(右)とパリ五輪52キロ級代表の阿部詩
 柔道女子日本代表の強化合宿で講演を行った谷亮子さん
 強化合宿で講演を行った谷亮子さん(中央)とパリ五輪代表ら柔道女子日本代表
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 柔道女子48キロ級で2連覇を含む五輪5大会連続メダリストの“ヤワラちゃん”こと谷亮子さん(48)が30日、都内で行われた柔道女子日本代表の強化合宿で講演会を行った。現役引退後、柔道日本代表の前で自身の経験談を語ることは初めてで、現役時代に考えていたことや五輪への準備の仕方などを惜しみなく披露。「(現代表選手の活躍は)ずっと見ていたので、私に何かできることがあればといつも思っていた。実現できて私も大変うれしい。(既に)実力のある選手たちなので、何か少しでもヒントになることをお伝えできれば。希望があればいつでも経験をお伝えしたい」と感慨を込めた。

 あっという間の1時間だった。冒頭で、中学3年で国際大会を初制覇したことや、五輪5大会連続メダル、世界選手権7度制覇、全日本選抜体重別選手権14度優勝など、レジェンドの輝かしい経歴が紹介されただけでどよめきや感嘆の声が漏れた。その上で、谷さんは敗れた経験も踏まえた五輪での戦い方や、結婚や出産を経ても挑戦し続けた経験談を振り返りながら力説。「相手ごとに20通り、30通りくらいの勝ち方をつくっておく」「五輪の前に『今日は五輪だ』と意識して過ごす日をつくって慣れておけば特別ではなくなる」「自分の柔道を最後まで貫けば勝てる」など、具体的で実践的なアドバイスも送った。

 講演の最後には、3カ月後に迫ったパリ五輪代表選手に向けて「パリでも金、やっパリ金」と“ヤワラ節”でエールを送り、「(代表選手は)金メダルを取るだけの実力があって努力もしているので、“やっぱり金”と“パリで金”という意味を兼ねて考えた」と笑った。

 パリ五輪代表に内定している7人もレジェンドの金言に耳を傾けた。52キロ級で2連覇を狙う阿部詩(23)=パーク24=は「すごくオーラのある方で、すごく素敵な時間だった。自分が赤ちゃんに思えるような感覚で、(谷さんに比べて)まだまだだなという感覚になれた」と感銘を受けた様子。また、48キロ級で2004アテネ五輪の年谷さん以来となる金メダルを目指す角田夏実(31)=SBC湘南美容クリニック=は「戦績からレベルが違うし、本当にレジェンドで遠い存在」と敬意を込め、「(話を聞いて)やっぱり準備が大事だなと感じた。“やっパリ金メダル”を取ってきたいです」と決意を込めた。

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